食「ダイエットと健康の優等生 果物」Chapter 3-⑦
※摂取する場合は、加工せずにそのまま生でどうぞ。
今回は、第3章7編、取り上げるのは、
『食「ダイエットと健康の優等生 果物』である。
「ボリュメトリクス」という言葉をご存知だろうか?
アメリカ発の新しいダイエット方法で、提唱者は、
ペンシルバニア州立大学バーバラ・ローズ教授。
2017年に雑誌「Tarzan」でも取り上げられた。
一言で言えば「しっかり食べても、太らない」食事。
夢のようなダイエット方法である。
ボリュメトリクスの優等生こそ、今回テーマの果物。
なお、ボリュメトリクス詳細は以下で確認してほしい。
https://foundnew.net/volumetrics/
ボリュメトリクスでは「カロリー密度(以下CD)」
即ち、食材1g当りに含まれるカロリーを重視する。
CDの計算式は、以下の通りとなる。
低CD「500kcal÷500g=1.0kcal/g」
中CD「500kcal÷200g=2.5kcal/g」
栄養素別のCDを低い順に並べると以下の通り。
水 :0kcal
食物繊維 :2kcal
糖質・タンパク質:4kcal
脂質 :9kcal
続いて、主な果物のCDを掲げてみる。
こちらも低い順に並べてみると以下の通りとなる。
ブルーベリー :0.49
りんご :0.61
ぶどう :0.64
バナナ :0.86
アボガド :1.87 単位はkcal/g
確かに、アボガドは果物の中でCDが高い。
しかしドーナツと比較した場合は、約3分の1。
果物が優等生であることに変わりはない。
例、高CDの食品(材)
ドーナツ :6.0
牛ばら肉 :5.17
パルメザンチーズ:4.75 単位はkcal/g
「食の名医」医学博士の稲島司教授によると,
「果物を食べると太るという常識は間違い」と
断言されている。
毎日摂り続けたときの食べ物と体重変化を調査
した結果は以下の通り。
・お菓子・デザート類摂取のグループ体重変化
+0.19g(体重増加)
・果物(加工無しのもの)摂取グループ体重変化:
▲0.22g(体重減少)
果物はお菓子と全く逆の結果だった。
「果物を毎日摂り続けた結果、豊富な食物繊維が
血糖値の上昇を抑えて、体重減」になるとのこと。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%B2%E5%B3%B6%E5%8F%B8
果物には果糖を含むが、2つの関係を整理すると
以下の通りになることが医学的に証明されている。
果糖:血糖値を上げる
⇒太る原因となる
果物:血糖値を下げる
⇒食物繊維に下げる成分を含む
⇒痩せる結果になる
実は、果物の優等生的な役割はコレだけない。
糖尿病のリスクを下げる研究が報告されている。
詳細は以下の研究レポートに譲る。
http://diabetes.ebm-library.jp/trial/detail/51383.html
果物摂取と2型糖尿病の関係は、果物を摂取しない
場合のリスクを100とした場合、週3回以上摂取する
場合のリスクは98とリスクが減少するという。
糖尿病リスクを下げる効果の高い果物の順に並べる。
ブルーベリー :26%減
ぶどう :12%減
りんご : 7%減
グレープフルーツ: 5%減
バナナ : 5%減
逆に、リスクが高い果物も一部あるので注意したい。
イチゴ : 3%増
マスクメロン : 10%増
上記結果からの言えるのは「同じ果物を食べるより、
いろいろな果物を食べるのがおススメ」となる。
オリンピック選手をはじめとしたアスリートの栄養
サポートをされている「スポーツ栄養アドバイザー」
石川三知さん。
「果物は、紫外線や気温の変化などから大事な種を守
るために抗酸化成分などが含まれているから、健康リ
スクが下げられる」
「間食なら、ポテトチップスより果物を選ぶべき」
ダイエットに効果があり、健康リスクも減らす果物、
日本人は野菜に比べて相対的に摂取量が少ない。
果物は「CDが低く、満足度が高い。ビタミン、ミネ
ラル、食物繊維がたっぷり含まれている」。
もっと果物は見直されてもいいのでないか、と思う。
最後に、優等生の果物であるが、NO.1ではない。
改めて、他の食材とのCDを比較しておきたい。
・藻類 :0.03~1.3
・野菜類 :0.09~1.34
・果物類 :0.38~1.87 単位はkcal/g
サクサク食べられるからといって、摂取し過ぎや、
加工したら話は変わるので、注意したい。
ジュースでの摂取は糖分だけを摂るため、NG。
ホドホドにいろんな果物を加工せず生で楽しむ。
コレが優等生の果物にとって、一番である。