コンビニ中食「ローソン⑬『シャキッとした食感が味わえる きんぴらごぼう』」Chapter8-㊴
今回、第8章39編のテーマは、
「コンビニ中食ローソン⑬
『シャキッとした食感が味わえる
きんぴらごぼう』」
である。
和食の代表格、
「きんぴらごぼう」を取り上げたい。
一般的な家庭料理としての「きんぴらごぼう」。
ヘルシーメニューとも思われるが、
糖質量が高い料理である点はネックとなる。
コンビ二大手3社の商品は、
炭水化物(糖質)量が多い。
・コンビニ3社平均「きんぴらごぼう」栄養成分
なお括弧( )内は家庭料理との比較。
エネルギー:68kcal(▲6kcal)
たんぱく質: 1.8g(▲0.1g)
脂質: 1.9g(▲0.5g)
炭水化物: 11.6g(+3.7g)
-糖質: 8.5g
-食物繊維: 3.1g
食塩相当量: 0.9g(±0.0g)
そんな中でも3社を食べ比べた結果、
個人的にイチ押しがローソンの
「シャキッとした食感が味わえる きんぴらごぼう」
である。
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ローソン
シャキッとした
食感が味わえる
・共同開発会社:フジッコ(株)(※1)
・内容量:80g
・レンジ:0分30秒
(500w)
・栄養成分(1袋80g当たり)
エネルギー:57kcal
たんぱく質: 1.8g
脂質: 1.0g
炭水化物: 11.9g
-糖質: 8.7g
-食物繊維: 3.2g
食塩相当量: 1.4g
・価格: 130円(税込)
・評価
①本体: 4
②風味: 4
③健康: 4
④独自性: 3
⑤コスト: 3
⑥総合: 18/25
・コメント:
ローソンの健康志向と、
フジッコの風味志向とが、
うまくマッチした商品。
3社中真ん中でほどよく、
カットされているが、
きんぴらの存在感は残る。
ごぼうと人参の配分では、
3社中で一番、
ごぼうの配分が多い。
素材の味を大切にしつつも、
ほんのりした甘さが特徴。
保存料・合成着色料不使用。
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さて、今回は取り上げた「きんぴらごぼう」。
コチラを通じて健康食と言われる、
和食は健康的なのかを検証してみたい。
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○和食は健康的なのだろうか?
「和食」といえば「ヘルシー」。
一般に健康的な食生活といえば、
ごはんを中心とした和食をイメージする場合が、
ほとんどではないだろうか?
低カロリー・低脂肪であり、
ダイエットにもよさそうなイメージがある。
医師や栄養士から健康管理上で
食生活の改善を指導される際に、
和食を摂るように勧められる場合も多くある。
確かに洋食と比べると、
和食は低カロリーなものが多いうえに、
玄米や根菜から食物繊維やビタミン、ミネラルを
摂ることができる。
ただし一つの側面として、
「みりん」「砂糖」「日本酒」などを主とした、
和食の味付けは隠れた糖質の代表格でもある。
安心して食べているとすぐに糖質過剰になる。
また和食で気を付けたいのは塩分量。
しょうゆや食塩を多く使う和食は、ともすれば
塩分摂取過多になりやすい。
そのままの塩分過剰の食生活を送ると、
高血圧などの生活習慣病になりやすいので、
注意が必要である。
果たして白いご飯を中心にした和食は、
健康的に見てどうなのだろうか?
今回はこの点を見てゆきたい。
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○糖質量の高い和食の料理はどれ?
まずは、クイズからスタートしたい。
次の10個の代表的な和食の料理のなかで、
糖質量が20gを超えるものが3つ含まれる。
さあ、3つ選んでみてほしい。
(なお、糖質量は、山岸昌一先生監修、
「糖質量ハンドブック」(西東社)に準じる)
②ポテトサラダ(じゃがいも130g)
③鶏天(鶏もも肉150g)
④ぶり大根(ぶり75g)
⓹肉じゃが(牛こまぎれ肉60g)
⑦照り焼きつくね(鶏ひき肉100g)
⑧肉豆腐(木綿豆腐150g)
⑨ちくわの磯部揚げ(ちくわ150g)
⑩五目豆(大豆40g)
さあ、皆さんの答えはいかがだろうか?
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・・・
それでは正解を発表したい。
・・・
・・・
糖質量の高い順に以下の3つとなる。
・・・
・・・
一番糖質量の多いのは、
・・・
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⓹肉じゃが(牛こまぎれ肉60g)
糖質量: 43.6g
本ブログでも一度取り上げた肉じゃが。
具材のじゃがいも(100g当たり16.3g)も、
玉ねぎ(同7.2g)も、糖質を多く含む野菜である。
また味付けには砂糖とみりんという糖質を多く使う。
一皿で角砂糖約11個分に相当する。
・・・
・・・
続いて2番目に多いのが、
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・・・
⑨ちくわの磯部揚げ(ちくわ150g)
糖質量:29.1g
実はちくわ1本で糖質は13.5gと糖質が多い。
そのうえ揚げることで小麦粉(糖質)を使う。
そのために衣部分と合わせて高糖質になる。
全体として角砂糖で約7個半に相当する。
・・・
・・・
最後に3番目に多いのが、
・・・
・・・
②ポテトサラダ(じゃがいも130g)
糖質量:23.3g
じゃがいもは糖質をたっぷりと含んだ野菜。
またにんじん(100gあたり6.3g)・ごぼう(同9.7g)・
れんこん(同13.5g)などの根菜類、
ならびにかぼちゃ(同17.1g)や、
とうもろこし(同13.8g)などの甘みのある野菜は、
糖質が多いので注意したい。
一皿で角砂糖約6個分に相当する。
・・・
・・・
実を言えば上位3つのみならず、
実はその他の料理についても安心できない、
10品目とも糖質量は和食の中では高めである。
2品目を除いて糖質量は15g以上と比較的高いことには、
注意したい。
③鶏天(鶏もも肉150g) 11.8g
④ぶり大根(ぶり75g) 16.6g
⑦照り焼きつくね(鶏ひき肉100g) 15.3g
⑧肉豆腐(木綿豆腐150g) 15.8g
⑩五目豆(大豆40g) 15.8g
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○和食は糖質と塩分を過剰摂取することが多い
ビジネスホテルでよく目にする「和定食」。
白いご飯とみそ汁はおかわり自由。
そのほか、漬物、あじの干物、ひじきの煮つけ、
卵焼きがついている。
医学博士でAGE牧田クリニック院長、
牧田善二先生(※2)は、
「こういうものを和食と定義するなら、
それは健康食ではありません」という。
「ご飯はおかわりしない段階で糖質約55gが
含まれて」いて「ご飯だけですでに糖質の1日
の許容量の50%に達してい」るのだ。
「やせたい人の糖質制限食だとすれば、
これだけで1日分」の糖質量にあたる。
白いご飯は日本人にとって正にソウルフードだ。
牧田先生によれば、
「ソウルフードは長い人類の歴史を考えると、
ごく最近に出現した食べ物で、
それによって私たちは肥満し健康を害している」。
江戸時代から米は食べられるようになったが、
はるか縄文時代の日本人を見てみれば、
たしかに狩猟や採集生活を送っていた。
白米は食べていなかったということになる。
「健康で長生きするための『一丁目一番地』は
「糖質を減らすこと」こと。
和食を愛するのは良いが、「食べ過ぎ」とくに
白米の「過剰摂取」は避けたほうがいいのは、
間違いない。
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2.糖質オフの観点で和食はヘルシーではない。
一般財団法人高雄病院理事長兼医師の
江部康二先生(※3)も次のように言われる。
「『和食=ヘルシー』というイメージが浸透」
しているが「糖質オフの観点からいえば、
まったくの間違い」と言われる。
その理由して「和食に使われる根菜やいも類は
糖質が多く、さらに和食の味付けには
砂糖がたっぷり使われている」点を挙げられる。
白米や料理の具材だけなく、
「調味料に使われる糖質」に注意したいとのこと。
1食あたりにすると少量ではあるものの、
計算すると実は結構な量を調味料から摂取している。
「あっさりしている和風ソースならいいのでは?
というのも間違い」であり、
ぽん酢(大さじ1杯1.4g)やみりん(同7.8g)
などの調味料も「糖質オフ的にNG」だという。
ちなみに上のクイズで糖質量が一番多かった、
「肉じゃが」でみてみると以下の通り。
「みりん」(糖質3g)と「砂糖」(糖質6g)
とが含まれることになる。
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○そもそも白米は砂糖と同じで健康に悪い。
最後にUCLA助教授で医師、
津川友介先生(※4)は白米を、
砂糖と同じく「白い炭水化物」として、
「グループ5」に位置づけ。
このグループは「健康に悪いということが、
複数の信頼できる研究で報告されている食品」
と位置づけとなる。
ちなみに「グループ5」に属する食品として、
じゃがいもを含む「白い炭水化物」のほかに、
「赤肉(牛肉・豚肉のこと、鶏肉は含まない)」、
「加工肉(ハムやソーセージ)」、
「バターなどの飽和脂肪酸」が当てはまる。
先生は次のように言われる。
「ごはん茶碗に盛られた白米を食べるのも、
甘いお菓子を食べるのも、体にとっては似た」
ようなものと断言される。
白米などの「白い炭水化物は血糖値を上げ、
起こるリスクをを高める可能性があることが、
数多くの研究から報告」されているという。
結論としては、
白米などの「白い炭水化物は体に悪い」と断定。
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○白米の食べ過ぎと味付けに注意する。
和食を摂る際の注意点はをまとめると、
以下の通りとなる。
①「和食=健康」と勝手に思い込まない。
決して和食は健康的とは限らない。
②白米を食べ過ぎない。
白米はほどほどにしたい。
できるなら玄米に切り替えるのがベター。
③味付けには注意する。
甘過ぎず辛すぎず、薄味を心がける。
糖質量・塩分量いずれも過剰にしない。
③調味料を使いすぎない。
また味付けが薄いからといって、
かけすぎない、つけすぎない。
以上を気を付けてぜひ健康食としての和食を
楽しみたいものである。
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(今日のひとこと)
ソウルフードだからといって、
和食、特に白米の過剰摂取に
十分注意しよう。
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(注釈)
※1 フジッコ(株)について
※2 牧田善二先生について
http://www.ageclinic.com/doctor/
※3 江部康二先生について
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E9%83%A8%E5%BA%B7%E4%BA%8C
※4 津川友介先生について
https://hgpi.org/about/member/tsugawa.html
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(参考図書)
・牧田善二著
「医者が教える食事術実践バイブル2」
(ダイヤモンド社)
・牧田善二監修
「糖質オフたったこれだけ」
(宝島社)
・江部浩二監修
「医師の食事術」
(宝島社)
・津川友介著
「世界一シンプルで科学的に証明された
究極の食事」(東洋経済新聞社)
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