健康食「チーズのカルシウムパワー」CChapter 7-⑪
今回、第7章11編のテーマは、
「健康食『チーズのカルシウムパワー』」。
今回はカルシウム(※1)豊富な健康食材として、
チーズ(※2)を取り上げたい。
今回も以下の2部構成でお届けしたい。
前半ではチーズとは何かから始めて、
チーズの健康パワーの源泉を明らかにする。
後半では身近な大手コンビ二3社のチーズを
実際に食べ比べして検証してみたい。
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1. チーズについて
チーズは歴史の古い加工食品(※3)である。
肉が手軽に入手できない時代には、
貴重なたんぱく源とされてきた。
チーズは大きく2種類に分かれる。
「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」。
ナチュラルチーズとは牛乳や山羊乳などの
ミルクを原料に作ったチーズである。
ミルクに乳酸菌(※4)や酵素(※5)等を
を加えて水分を抜いて発酵させたものだ。
そのためにナチュラルチーズでは乳酸菌が
そのまま生きている。
この乳酸菌によってナチュラルチーズにのみ、
腸内環境を整える作用がある。
一方プロセスチーズとは数種類のナチュラル
チーズを砕いて高温で溶かして殺菌して、
再び成形して冷やしたものだ。
プロセスチーズはナチュラルチーズよりも
乳酸菌や酵素が少ない分、
保存性に優れているのが特徴である。
もちろん健康上のおススメは、
ナチュラルチーズとなる。
因みにナチュラルチーズは世界に約1,000種類
あるといわれるくらい豊富である。
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2.チーズの栄養成分ココがスゴイ
牛乳の栄養成分が凝縮するチーズは、
カルシウム、たんぱく質やビタミンA(※)は、
牛乳と比較して何倍も多く含まれている。
因みにプロセスチーズと牛乳の栄養成分は、
以下の 通りであり、
上記栄養成分は牛乳より5倍以上である、
ことがわかる。
◎チーズ(プロセスチーズ100g)
エネルギー:339kcal
たんぱく質: 22.7g
脂質 : 26.0g
炭水化物 : 1.3g
ビタミンA:260μg
ビタミンB2: 0.38mg
◎牛乳(100g)
エネルギー: 67kcal
たんぱく質: 3.3g
脂質 : 3.8g
炭水化物 : 4.8g
ビタミンA: 38μg
ビタミンB2: 0.15mg
チーズはビタミンCと食物繊維以外は、
すべて含まれている準完全栄養食品となる。
チーズのうま味は、
脳を刺激して唾液や胃液を分泌し、
消化吸収を促して多くの栄養素を取り込む。
カルシウムの吸収率は野菜が19%、
魚が33%であるのに対して、
チーズは40%と効率的に摂取できる。
チーズの種類によってカルシウム量の差が大。
因みにカルシウム量が多いのは以下の通りとなる。
1.パルメザンチーズ(※6):
1300㎎
2.チェダーチーズ(※7):
740㎎
3.ゴーダチーズ(※8):
680㎎
4. ブルーチーズ(※9):
590mg
5.カマンベースチーズ(※10):
460mg
チーズの中で最もカルシウムが豊富である、
パルメザンチーズと、
カルシウムの吸収を促す作用のある、
ビタミンD(※11)食材(魚介類・キノコ類)。
チーズと一緒に採ることでカルシウム吸収率は、
更に80%へアップできる。
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3. チーズの健康上の効果について
1)骨粗しょう症(※12)の予防
カルシウムは骨を丈夫にして、
骨そしょう症を予防する。
実はカルシウムを貯蔵できるのは35歳までで、
骨密度のピークは20歳といわれる。
実は高齢者だけでなく骨そしょう症のリスクは
無理なダイエットを繰り返す若者に広がる懸念
があることは追加しておく。
チーズをあさりやイワシと組みあわせて、
マグネシウム(※13)を合わせて採れば、
骨粗しょう症の予防効果は更に増大する。
2)風邪の予防
かぼちゃやほうれん草などの緑黄色野菜(※14)
とチーズを一緒に採ることで、
カロテン(※15)の吸収率がアップする。
これにより抗酸化作用(※16)が高まり、
風邪の予防にも役立つ。
3)脳の認知機能向上
以下の通りチーズは脳の若返りに効くという。
「牛乳や乳製品が認知症(※18)を予防したり、
老化に伴う脳の認知機能低下を
ゆるやかにする効果があることが、
多くの研究から証明されて」いる。
「牛乳、ヨーグルト、チーズの乳製品は、
どれも脳の機能を衰えさせない効果があ」り、
中でも「最強はチーズ」だという。
4)イライラ防止
カルシウムは神経伝達の面で影響している。
精神の興奮や緊張を緩和する働きがあるのと、
密接に関係している。
5)筋肉の維持向上
チーズはたんぱく質の補給になり、
筋肉の維持向上に役立つ。
元来たんぱく質は筋肉や臓器を構成する、
細胞の主成分となる。
適度な運動はたんぱく質の利用効率を、
高めるためにも大切となる。
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4.コンビニ大手3社の「チーズ」を比較する。
それではコンビニ大手3社の販売する、
プロセスチーズ、特に袋入りキャンディチーズ、
コチラの比較検証に移りたい。
今回も最後にそれぞれについて、
「まっちゃん勝手ランキング」を発表する。
今回は、
1種類、
ローソン:2種類、
ファミリーマート(以降「ファミマ」と略):
1種類、
計4種を順番に検証していきたい。
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1.セブンイレブン
なめらか
キャンディチーズ
まろやかな味わい
①共同開発:㈱明治(※19)
②内容量 :90g
③名称 :プロセスチーズ
④原材料 :ナチュラルチーズ、
乳清ミネラル
⑤個数 :19個
⑥栄養成分表示:1袋(90g)あたり
・エネルギー: 271kcal
・たんぱく質: 16.6g
・脂質: 21.6g
・炭水化物: 0~6g
糖質: 0~4.1g
食物繊維: 0~1.9g
・食塩相当量: 2.0g
・カルシウム:2025mg
⑦値段: 198円(税込)
10.4円/個
評価
①本体 :4
②味覚 :4
③健康 :4
④価格 :4
⑤独自性 :4
⑥その他(調整):±0
⑦総合点 :20/25
コメント:
球形のキャンディ―チーズ。
クリーミーでまろやか。
チーズに独特の風味はなく、
クリーム菓子のような新感覚。
クセがなくて食べやすく、
おやつ向きの一品。
それでいながら、
1袋2025㎎のカルシウム量は、
他社との比較でも断トツ。
1個あたりコスパは高い。
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2.ローソン
①ひとくちサイズで食べやすい
キャンディチーズ
プレーン
①共同開発:六甲バター㈱(※20)
②内容量 :80g
③名称 :プロセスチーズ
④原材料 :ナチュラルチーズ
クリーム
⑤個数 :16個
⑥栄養成分表示:1袋(80g)あたり
・エネルギー: 277.3kcal
・たんぱく質: 16.0g
・脂質: 22.93g
・炭水化物: 16.0g
糖質: -ℊ
食物繊維: -g
・食塩相当量: 2.56g
・カルシウム: 501mg
⑦値段: 189円(税込)
11.8円/個
評価
①本体 :4
②味覚 :4
③健康 :3
④価格 :3
⑤独自性 :3
⑥その他(調整):±0
⑦総合点 :17/25
コメント:
プレーンタイプで円柱状の、
キャンディチーズ。
共同開発会社の歴史ある、
「Q・B・B」ブランド前面押し。
昔ながらのチーズの弾力感、
歯ごたえがある。
あっさり風味でクセは少ない。
少しインパクトが欲しいか。
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②ピリッとした風味の
キャンディチーズ
ブラックペッパー(※21)
①共同開発:六甲バター㈱(※20)
②内容量 :80g
③名称 :プロセスチーズ
④原材料 :ナチュラルチーズ
ブラックペッパー
⑤個数 :16個
⑥栄養成分表示:1袋(80g)あたり
・エネルギー: 271kcal
・たんぱく質: 16.0g
・脂質: 22.4g
・炭水化物: 10.67g
糖質: -ℊ
食物繊維: -g
・食塩相当量: 2.4g
・カルシウム: 507mg
⑦値段: 189円(税込)
11.8円/個
評価
①本体 :4
②味覚 :4
③健康 :3
④価格 :4
⑤独自性 :3
⑥その他(調整):±0
⑦総合点 :18/25
コメント:
①と同じく
円柱状のキャンディチーズ。
ブラックペッパー入り。
独特のピリッとした味わいと、
食べた時の歯ごたえを楽しめる。
①の弱点を補強した商品。
ワインなどのつまみにも最適。
ブラックペッパー入りで、
①と同価格はコスパが高い。
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3.ファミリーマート
粗挽きペッパーの
キャンディチーズ
①共同開発:マリンフード㈱(※22)
②内容量 :40g
③名称 :プロセスチーズ
④原材料 :ナチュラルチーズ
ブラックペッパー
⑤個数 :10個
⑥栄養成分表示:1袋(40g)あたり
・エネルギー: 142kcal
・たんぱく質: 8.8g
・脂質: 11.2g
・炭水化物: 1.6g
糖質: -g
食物繊維: -g
・食塩相当量: 1.2g
・カルシウム: 284mg
⑦値段: 131円(税込)
13.1円/個
評価
①本体 :3
②味覚 :4
③健康 :3
④価格 :2
⑤独自性 :3
⑥その他(調整):±0
⑦総合点 :15/25
コメント:
ブラックペッパー入りの、
円柱状のキャンディ―チーズ。
ローソン②の商品に比べると、
やや薄めでやわらかい。
ブラックペッパーの味が濃く、
ピリリとした刺激も強い。
どちらかと言えばおつまみ向き。
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最後に整理しておこう。
コンビニチーズ対決、
「まっちゃん勝手ランキング」
の結果は以下の通り。
1位:セブン 20点
①新感覚のクリーミー味
②カルシウム量が豊富
2位:ローソン② 18点
①ブラックペッパーの刺激と
チーズの相性の良さ
②コスパの高さ
3位:ローソン① 17点
①歴史あるQBBブランド
②昔ながらのチーズの風味
4位:ファミマ 15点
①ブラックペッパーの刺激
②お酒のおつまみ向き
ぜひ選ぶ際の参考にしてほしい。
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「チーズ」。
チーズのデメリットも挙げよう。
何よりエネルギー、塩分、飽和
脂肪酸(※23)が多いことだ。
脂肪が気になる方は、
低脂肪のカッテージチーズ(※24)
を選ぶとよい。
【今日のひとこと】
トーストには
バターやマーガリンより、
ナチュラルチーズからできた
シュレットチーズや、
ピザ用チーズを塗ろう。
その方がたんぱく源豊富だ。
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(注釈)
※1 カルシウムとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/カルシウム
※2 チーズについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/チーズ
※3 加工食品について
https://ja.wikipedia.org/wiki/食品#加工食品
※4 乳酸菌とは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/乳酸菌
※5 酵素とは何か
https://ja.wikipedia.org/wiki/酵素
※6 パルメザンチーズとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/パルミジャーノ・レッジャーノ#パルメザンチーズ
※7 チェダーチーズとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/チェダーチーズ
※8 ゴーダチーズとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴーダチーズ
※9 ブルーチーズとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/ブルーチーズ
※10 カマンベールチーズとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/カマンベールチーズ
※11 ビタミンDとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/ビタミンD
※12 骨粗しょう症とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/骨粗鬆症
※13 マグネシウムとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/マグネシウム
※14 緑黄色野菜とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/緑黄色野菜
※15 カロテンとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/カロテン
※16 抗酸化作用(物質)とは?
※17 須貝佑一先生について
https://www.ashikari-clinic.com/doctors.html
※18 認知症とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/認知症
※19 ㈱明治について
※20 六甲バター㈱について
※21 ブラックペッパー(黒胡椒)とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/コショウ#種類
※22 マリンフード㈱について
※23 不飽和脂肪酸とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/不飽和脂肪酸
※24 カッテージチーズとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/カッテージチーズ
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(参考図書)
・吉田企世子監修
松田早苗 監修
「あたらしい栄養学」
(高橋書店)
・吉岡有紀子監修
「栄養の基本と食事の教科書」
(池田書店)
・中嶋洋子監修
蒲原聖可監修
「最新 栄養成分事典」
(主婦の友社)
・医歯薬出版編
「日本食品成分表」
(医歯薬出版社)
・東京慈恵医科大学付属第三病院 栄養部監修
「長寿食材の選び方と最高の食べ方」
(宝島社)
・笠井 恵理子著
「週刊文春 老けない最強食」
(文藝春秋)
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