健康食「健脳食品ナッツ類」Chapter 7-⑫
今回、第7章12編のテーマは、
「健康食『健脳食品ナッツ類』」である。
今回は脳を活性化する健脳食材として、
ナッツ(※1)類を取り上げたい。
今回も以下の2部構成でお届けしたい。
前半ではナッツ類とは何かから始めて、
ナッツの健脳パワーならびに健康パワー、
コチラの源泉を明らかにする。
後半では身近な大手コンビ二3社のナッツを
実際に食べ比べして検証してみたい。
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1. ナッツ類について
代表的なナッツ類について5種類をあげたい。
それぞれの特徴と栄養成分も記したい。
1)アーモンド(※2)
(※3)が豊富。
旬 :通年
エネルギー :598kcal
カリウム :770mg
カルシウム :230mg
ビタミンE : 31.0mg
ビタミンB1: 0.24mg
ビタミンB2: 0.92mg
食物繊維 : 10.4g
(可食部100g中)
2)くるみ(※4)
動脈硬化の予防に役立つ良質の脂質
(※5)が豊富。
旬 :10~12月
エネルギー :674kcal
脂質 : 66.8g
カリウム :540mg
ビタミンE : 1.2mg
ビタミンB1: 0.26mg
(可食部100g中)
3)ピーナッツ(※6)
生活習慣病予防に働く。
旬 :8~9月
エネルギー :562kcal
脂質 : 47.5g
カリウム :540mg
ビタミンE : mg
ビタミンB1: 0.85mg
(可食部100g中)
4)カシューナッツ(※8)
約50 - 70%を占める脂肪分に加え、
ビタミン類、ミネラルと、5大栄養素を
豊富に含む。
旬 :12~2月
エネルギー :576kcal
脂質 : 47.6g
カリウム :590mg
ビタミンE : 6.6mg
ビタミンB1: 0.54mg
(可食部100g中)
5)マカダミアンナッツ(※9)
脂質は高いが、
コレステロールを全く含まない。
健康ダイエットにも効果を見込める。
旬 :8~9月
エネルギー :720kcal
脂質 : 76.7g
カリウム :300mg
カルシウム : 94mg
マグネシウム:140mg
ビタミンK: 4μg
(可食部100g中)
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2.ナッツ類の栄養成分ココがスゴイ
1)オレイン酸(※3)
n-9系の一価不飽和脂肪酸(※10)。
オリーブ油、紅花(サフラワー)油、
ひまわり油などに多く含まれる。
他の脂肪酸と異なって酸化しにくい。
血中のコレステロール値を減らす。
2)ビタミンE(※11)
細胞膜の酸化を抑えて、
有害な過酸化脂質(※12)から細胞を守る。
油脂類や種実類に豊富に含まれる。
末梢血管を拡張させて血行を良くする。
3)カルシウム(※13)
骨や歯を形成し、
血液にも一定濃度が含まれる。
筋肉や神経の働きを正常に保つ
4)α-リノレン酸(※14)
n-3系の多価不飽和脂肪酸。
体内で合成できない必須脂肪酸。
アレルギーを解消したり、
血液サラサラ、高血圧を予防する。
5)レシチン(※15)
細胞膜や脳などの構成成分になる、
リン脂質(※16)の一種。
血中コレステロールや、
中性脂肪を下げる作用があるといわれる。
6)ナイアシン(※17)
ビタミンB群(※18)の一種。
炭水化物や脂質、たんぱく質などが、
(※19)。
神経や脳機能の正常化に働くほか、
性ホルモンの合成にも関わる。
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3. ナッツ類の健康上の効果について
アーモンド・くるみ、カシューナッツ、
マカデミアナッツなど個別でも健康食品。
合わせたナッツ類には以下の効能がある。
1)記憶力・集中力の向上(健脳効果)
ナッツ類に含まれる、
ナイアシンは脳神経の働きを助けて、
促す。
記憶力・集中力向上に役立つ健脳食品。
2)血管・肌の老化防止
ナッツ類にはオレイン酸が多く、
ビタミンEも含まれることから、
血管や肌の老化防止に効果がある。
3)生活習慣病(※20)の予防
ナッツ類は、ゴマ同様に
不飽和脂肪酸を多く含む食品のため、
予防する効果がある。
4)疲労回復・老化防止
ナッツ類に含まれるビタミンEや、
ビタミンB群の働きにより、
血流を良くし活性酸素(※21)を除去する。
そのため疲労回復・老化防止に効果がある。
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4.コンビニ大手3社の「ナッツ類」を比較する。
それではコンビニ大手3社の販売する、
ナッツ類(ミックスナッツ)の比較検証に移りたい。
今回も最後にそれぞれについて、
「まっちゃん勝手ランキング」を発表する。
今回は①無塩タイプと②有塩タイプとに分ける。
ローソン:2種類、
ファミリーマート(以降「ファミマ」と略):
2種類、
計6種を順番に検証していきたい。
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1.セブンイレブン
①4種類の味の
ミックスナッツ
香ばしいナッツが味わえます。
①共同開発:東洋ナッツ食品㈱(※22)
②内容量 :73g
③名称 :ミックスナッツ
④原材料 :①アーモンド(アメリカ)
②カシューナッツ(インド)
④マカダミアンナッツ
(オーストラリア)
⑤個数 :計64個
①32個(50%)
②18個(28%)
③ 7個(11%)
④ 7個(11%)
⑥栄養成分表示:1袋(73g)あたり
・エネルギー: 480kcal
・たんぱく質: 13.3g
・脂質: 40.6g
・炭水化物: 15.3g
糖質: 9.0g
食物繊維: 6.3g
・食塩相当量: 0.4g
⑦値段: 298 円(税込)
4.1円/g
評価
①本体 :4
②味覚 :4
③バランス :4
④健康 :3
⑤価格 :4
⑥独自性 :3
⑦その他(調整):±0
⑦総合点 :22/30
コメント:
唯一東洋ピーナツとの共同開発。
4種のナッツともほのかな甘み。
硬さと柔らかさの配分が、
バランスよい。
グラム当たり4.1円と、
一番コスパが高い商品。
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②素焼き
ミックスナッツ
香ばしい4種のナッツが味わえます。
①共同開発:共立食品㈱(※23)
②内容量 :75g
③名称 :ミックスナッツ
④原材料 :①アーモンド(アメリカ)
②カシューナッツ(インド)
(オーストラリア)
⑤個数 :計62個
①30個(48%)
②20個(32%)
③ 6個(10%)
④ 6個(10%)
⑥栄養成分表示:1袋(75g)あたり
・エネルギー: 486kcal
・たんぱく質: 13.6g
・脂質: 41.9g
・炭水化物: 16.1g
糖質: 11.2g
食物繊維: 4.9g
・食塩相当量: 0.02g
⑦値段: 298円(税込)
4.0円/g
評価
①本体 :3
②味覚 :3
③バランス :4
④健康 :3
⑤価格 :4
⑥独自性 :3
⑦その他(調整):±0
⑧総合点 :20/30
コメント:
共立食品との共同開発。
4種のナッツとも塩加減が特徴。
特に全体の80%を占める、
アーモンド、カシューナッツの、
甘辛さのバランスがよい。
クルミ、アカデミアナッツの
風味が少し埋もれている印象。
全体でグラム当たり単価は安い。
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2.ローソン
①食塩、油を使わず、個別焙煎。
3種の個性を引き出しました。
素焼きミックスナッツ
①共同開発:共立食品㈱
②内容量 :35g
③名称 :ミックスナッツ
④原材料 :①アーモンド(-)
②カシューナッツ(-)
③クルミ(-)
⑤個数 :計30個
①15個(50%)
②10個(33%)
③ 5個(17%)
⑥栄養成分表示:1袋(35g)あたり
・エネルギー: 231kcal
・たんぱく質: 6.3g
・脂質: 20.5g
・炭水化物: 6.6g
糖質: 4.0g
食物繊維: 2.6g
・食塩相当量: 0g
⑦値段: 368円(税込)
10.5円/g
評価
①本体 :3
②味覚 :4
③バランス :3
④健康 :4
⑤価格 :2
⑥独自性 :4
⑦その他(調整):±0
⑧総合点 :20/30
コメント:
共立食品との共同開発。
唯一マカダミアナッツなしの、
3種のナッツの構成。
全体に甘みが目立つ。
配合上で苦みが少し物足りない。
ダイエットに優しい35g、
ただコスパは悪いのが課題。
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②贅沢に4種のナッツが楽しめる
デラックスミックスナッツ
①共同開発:共立食品㈱
②内容量 :75g
③名称 :ミックスナッツ
④原材料 :①アーモンド(-)
②カシューナッツ(-)
③クルミ(-)
④マカダミアナッツ(-)
⑤個数 :計58個
①31個(53%)
②11個(19%)
③11個(19%)
④ 5個( 9%)
⑥栄養成分表示:1袋(75g)あたり
・エネルギー: 492kcal
・たんぱく質: 12.7g
・脂質: 43.8g
・炭水化物: 14.6g
糖質: 8.9g
食物繊維: 5.7g
・食塩相当量: 0.33g
⑦値段: 368円(税込)
4.9円/g
評価
①本体 :3
②味覚 :4
③バランス :4
④健康 :3
④価格 :2
⑤独自性 :3
⑥その他(調整):±0
⑦総合点 :19/30
コメント:
共立食品との共同開発。
4種類の配合バランスは独自。
ローソンは独自路線を貫く。
カシューナッツの割合を減らし
クルミの比率を増やすことで、
やや苦めの風味がアクセント。
塩分は3社中一番多く、
健康よりもやや風味を重視した。
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3.ファミリーマート
①塩と油を使ってない
4種のミックスナッツ
それぞれのナッツの風味を生かす
個別ロースト製法。
素材本来のおいしさが楽しめます。
①共同開発:稲葉ピーナツ(※24)
②内容量 :80g
③名称 :ミックスナッツ
④原材料 :アーモンド(アメリカ)
カシューナッツ(インド)
⑤個数 :計70個
①35個(50%)
②20個(29%)
③ 8個(11%)
④ 7個(10%)
⑥栄養成分表示:1袋(80g)あたり
・エネルギー: 528kcal
・たんぱく質: 13.6g
・脂質: 44.8g
・炭水化物: 17.4g
糖質: -g(記載なし)
食物繊維: -g(同上)
・食塩相当量: 0.0g
⑦値段: 388 円(税込)
4.85円/個
評価
①本体 :4
②味覚 :4
③バランス :4
④健康 :3
⑤価格 :3
⑥独自性 :3
⑦その他(調整):±0
⑧総合点 :21/30
コメント:
唯一稲葉ピーナツとの共同開発。
4種類の配合バランスは適切。
ほぼセブンと変わらない。
それぞれのナッツの風味は、
全体に柔らかめで、
風味はどちらかというと甘め。
セブンとの差はコスパの違い。
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②人気の4種をセレクト
ミックスナッツ
宮古島の岩塩で味付けしたアーモンド、
ミックスしました。
①共同開発:共立食品
②内容量 :80g
③名称 :ミックスナッツ
④原材料 :①アーモンド(アメリカ)
②カシューナッツ(インド)
④マカダミアナッツ
(オーストラリア)
⑤個数 :計66個
①30個(46%)
② 8個(12%)
③ 8個(12%)
④20個(30%)
⑥栄養成分表示:1袋(80g)あたり
・エネルギー: 521kcal
・たんぱく質: 13.4g
・脂質: 45.7g
・炭水化物: 16.9g
糖質: 11.2g
食物繊維: 5.7g
・食塩相当量: 0.4g
⑦値段: 388 円(税込)
4.85円/g
評価
①本体 :4
②味覚 :4
③バランス :4
④健康 :3
⑤価格 :3
⑥独自性 :3
⑦その他(調整):±0
⑧総合点 :21/30
コメント:
共立食品と共同開発。
4種のナッツとも、
宮古島の岩塩の甘辛さが特徴。
全体の75%を占める、
アーモンドとカシューナッツの、
ローストと岩塩との相性が絶妙。
セブンとの価格差を十分埋める。
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最後に整理しておこう。
コンビニナッツ対決、
「まっちゃん勝手ランキング」
の結果は以下の通り。
①無塩タイプナッツ編
1位:セブン 22点
①4.1円/gのコスパの高さ
②甘さを引き出す4種ナッツ
2位:ファミマ 21点
①配合バランスのよさ
②甘みがあり柔らかいナッツ
3位:ローソン 20点
①3種のナッツに限定
②エネルギーを考えた小袋
②有塩タイプ ナッツ編
1位:ファミマ 21点
①宮古島岩塩の程よい風味
②ロースト具合が絶妙
2位:セブン 20点
①アーモンド、
カシューナッツ の甘辛さ
②塩加減の程よさ
3位:ローソン 19点
①クルミの比率が多く苦め
②健康よりも風味志向
6商品中4商品が共立食品との
共同開発食品で大差はないが、
ぜひ選ぶ際の参考にしてほしい。
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「ナッツ類」。
組織が壊れると酸化しやすい。
殻のままで保存する必要あり。
特にピーナツの場合、
カビが生えると、
肝臓がんの原因となる毒、
「アフラトキシン(※25)」が
発生する危険性がある。
十分に注意したい。
【今日のひとこと】
ナッツ類は高エネルギーで、
食べ過ぎには十分注意したい。
大体1日10粒程度が目安だ。
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(注釈)
※1 ナッツ(種実)類とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/種実類
※2 アーモンドについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/アーモンド
※3 オレイン酸とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/オレイン酸
※4 くるみについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/クルミ
※5 脂質とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/脂質
※6 ピーナッツ(ラッカセイ)について
https://ja.wikipedia.org/wiki/ラッカセイ
※7 オレイン酸とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/オレイン酸
※8 カシューナッツについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/カシューナッツ
※9 マカダミアナッツについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/マカダミア#マカダミアナッツ
※10 不飽和脂肪酸とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/不飽和脂肪酸
※11 ビタミンEとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/ビタミンE
※12 過酸化脂質とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/過酸化脂質
※13 カルシウムとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/カルシウム
※14 α-リノレン酸とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/Α-リノレン酸
※15 リン脂質とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/リン脂質
※16 レシチンとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/レシチン
※17 ナイアシンとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/ナイアシン
※18 ビタミンB群とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/ビタミンB群
※19 補酵素とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/補酵素
※20 生活習慣病について
https://ja.wikipedia.org/wiki/生活習慣病
※21 活性酸素とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/活性酸素
※22 東洋ナッツ食品㈱について
※23 共立食品㈱について
https://www.kyoritsu-foods.co.jp/
※24 稲葉ピーナツ㈱について
※25 アフラトキシンとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/アフラトキシン
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(参考図書)
・吉田企世子監修
松田早苗 監修
「あたらしい栄養学」
(高橋書店)
・吉岡有紀子監修
「栄養の基本と食事の教科書」
(池田書店)
・中嶋洋子監修
蒲原聖可監修
「最新 栄養成分事典」
(主婦の友社)
・医歯薬出版編
「日本食品成分表」
(医歯薬出版社)
・東京慈恵医科大学付属第三病院 栄養部監修
「長寿食材の選び方と最高の食べ方」
(宝島社)
・笠井 恵理子著
「週刊文春 老けない最強食」
(文藝春秋)
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