ヤバイ食!「じゃがいもの功罪」Chapter 6-⑰
今回、第6章17編のテーマは、
「ヤバイ食!『じゃがいもの功罪』」である。
今回は功罪が白黒はっきりしている、
「じゃがいも(※1)」を健康面から検証する。
ついては今回は以下の2部構成でお届けする。
前半ではじゃがいもの「効」の部分と、
後半では「罪」の部分を伝える。
最後にコンビニ各社で販売する「ポテトサラダ」
コチラの比較を実施したい。
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1.じゃがいもにはすごい効能がある。
結論から先に言うと、
じゃがいもには以下6つの効能が期待できる。
三愛病院医学研究所長兼西台クリニック院長、
済陽高穂先生(※2)によれば以下の通りである。
① 代謝を上げる
じゃがいもが豊富に含む「カリウム(※3)」。
コチラはミネラルバランスで重要な役割を持ち、
塩害を防いで代謝の正常化を保つ。
② 腸内環境を整える
じゃがいもが豊富に含む「ビタミンC(※4)」。
何を隠そうリンゴの約8倍の量を含む。
ビタミンCは、
体の結合組織であるコラーゲン(※5)の
合成に必要であるばかりか、
胃腸粘膜などを強化する働きがある。
③ 免疫力を高める
抗酸化作用(※6)を発揮して、
免疫力を高める働きがあるため、
かぜなどのウイルス疾患やがんの予防にも、
チカラを発揮する
④ 高血圧を防止する
カリウムは前述したとおり塩害を防ぐために、
高血圧の予防に役立つことは広く知られている。
⑤ 糖尿病を防止する
じゃがいもの皮近くに含むクロロゲン酸(※7)。
コチラは糖質の吸収を抑える働きがある。
じゃがいもは血糖値を上げやすい食材であるが、
逆に糖尿病の予防に効果がある。
⑥ 視力を回復させる
カリウムは視力回復など目の健康に効果がある
ことは、広く知られている。
済陽先生によれば、
「じゃがいも1日1個でがんを防ぐことができる」
「40歳からの体に効く食材」といわれる。
またじゃがいもを栄養分を効率的にとるには、
皮つきで蒸すのがおすすめの調理法なのだ。
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2. じゃがいもには気を付けるべき点がある
①じゃがいもは糖質が多い
じゃがいもを含めて根菜類は野菜といえども、
糖質をたっぷりと含んでいる。
実際の糖質量は以下の通りとなる。
・サツマイモ(100g)
糖質:30.4g
角砂糖:7.6個分
・じゃがいも(100g)
糖質:16.3g
角砂糖:4.1個分
・れんこん(100g)
糖質:13.5g
角砂糖:3.4個分
・にんじん(100g)
糖質:6.3g
角砂糖:1.6個分
AGE牧田クリニック院長
牧田善二先生(※8)によると、
じゃがいもを主役にしたポテトサラダも
健康的におススメできないと言われる。
・ポテトサラダ(120g)
糖質:18.8g
角砂糖:4.7個分
②ポテトフライは大変危険な食べ物である。
じゃがいもがベースの「ポテトフライ」。
「カリカリ」「サクサク」という独特の食感、
は「トランス脂肪酸(※9)」によるものだ。
このトランス脂肪酸は自然界に存在しない。
東京医科歯科大学名誉教授、
藤田紘一郎先生(※10)によると以下の通り。
油脂を研究する研究者たちの間で、
トランス脂肪酸は、
「プラスチック化したオイルと呼ばれる」と
紹介している。
ファーストフードの揚げ油の中には、
ショートニング(※11)が混ぜられている。
植物油に水素を添加して常温でも固形状を
保てるように生産されている油である。
トランス脂肪酸の害として本当に怖いのは、
藤田先生いわく「脳に深刻な影響を及ほす」
ことだ。
脳を構成する脂質として欠かせないのは、
オメガ3系脂肪酸(※12)となる。
コレが不足したとき、
「トランス脂肪酸が大量に体内にあると、
脳はトランス脂肪酸を使うようにな」る。
結果的に「脳の細胞膜が不安定になり
脳の伝達能力が衰えてしまう」というのだ。
そればかりではない。
医学博士兼医師、
大西睦子先生(※13)によると以下の通り。
「調理の過程で発がん性物質が増加し、
揚げ物の摂り過ぎは肺がん、すい臓がん、
頭頚部がん、および食道がんの発症リスクを
高める」という。
ともかくポテトフライ(フライドポテト)は
できれば摂らないのが賢明であろう。
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3. じゃがいもは健康に悪い食品である。
UCLA助教授兼医師、
津川友介先生(※14)によれば、以下の通り。
じゃがいもについては、
「野菜ではなく「白い炭水化物」となるので
注意してほしい」と言われる。
以下の表を見ていただきたい。
津川先生によれば、
野菜は「グループ1」に属して、
「健康に良いことが複数の信頼できる研究で
報告されている食品」となる。
一方「じゃがいも」を含む「白い炭水化物」は
「グループ5」に属するものとで
「健康に悪いことが複数の信頼できる研究で
報告されている食品」となっている。
実際に津川先生も
「フライドポテトやポテトチップスといった
悪しき食生活の代表格にもなり、
糖尿病や肥満リスクと関連ある」と言われる。
じゃがいも本体というよりも、
じゃがいもを使った加工品に問題が多いと
指摘されている点は強調しておきたい。
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4. コンビニのポテトサラダを比較してみた
コレまで功罪さまざまな議論のあるじゃがいも。
その代表的な「ポテトサラダ」。
最後にコンビニ大手3社の販売する
「ポテトサラダ」。
コチラの比較に移りたい。
今回も最後に「まっちゃん勝手ランキング」を
発表したい。
今回は、
ローソン、
ファミリーマート(以降「ファミマ」と略))
の順番に見てゆきたい。
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1.セブンイレブン
北海道産じゃがいも使用
ポテトサラダ
①共同開発:ケンコーマヨネーズ(株)(※15)
②内容量 :105g
③原材料: ばれいしょ
たまねぎ
にんじん ほか
④特徴 :セブン&iプレミアム
⑤成分表示:1食あたり(105g)
・エネルギー:226kcal
・たんぱく質: 1.4g
・脂質: 18.4g
・炭水化物: 14.3g
糖質: 13.1g
食物繊維: 1.2g
・食塩相当量: 1.0g
⑥値段: 127円(税込)
評価
①野菜 :3
②味付け :3
③風味 :3
④健康 :3
⑤価格 :3
⑥独自性 :3
⑦その他(調整):±0
⑧総合点 :18/30
コメント:
セブンらしく風味重視商品。
極めて平均的なポテサラ。
北海道産のじゃがいも、
玉ねぎ素材本来の風味が強く
全体に甘め。
マヨネーズの味が前面に出て、
全体に風味は濃厚になっている。
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2.ローソン
国産じゃがいもをごろごろ使った
ポテトサラダ
①共同開発:キューピー(株)(※16)
②内容量 :120g
③原材料 :じゃがいも
たまねぎ
とうもろこし
にんじん ほか
④特徴 :保存料・合成着色料不使用
⑤成分表示:1食あたり(120g)
・エネルギー:176kcal
・たんぱく質: 2.5g
・脂質: 10.4g
・炭水化物: 18.0g
糖質: -g(記載なし)
食物繊維: -g(同上)
・食塩相当量: 1.0g
⑥値段: 127円(税込)
評価
①野菜 :4
②味付け :4
③風味 :4
④健康 :4
⑤価格 :3
⑥独自性 :3
⑦その他(調整):±0
⑧総合点 :22/30
コメント:
ローソンらしく健康重視しつつ、
キューピーにより風味も重視。
野菜が4品は3社中で唯一。
コーンが入ったポテサラ。
全体に野菜の風味をマヨネーズで
抑えているため、
全体にさっぱり薄味。
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3.ファミリーマート
北海道産じゃがいもの
ポテトサラダ
北海道産じゃがいもを使ったほくほくした食感の
ポテトサラダです。
①開発: キューピー(株)(※16)
②内容量 :120g
③原材料 :じゃがいも
にんじん ほか
④特徴 :お母さん食堂シリーズ
⑤成分表示:1袋あたり(120g)
・エネルギー:198kcal
・たんぱく質: 1.6g
・脂質: 12.7g
・炭水化物: 18.6g
糖質: 16.9g(記載なし)
食物繊維: 1.7g(同上)
・食塩相当量: 2.2g
⑥値段: 127円(税込)
評価
①野菜 :3
②味付け :4
③風味 :4
④健康 :3
⑤価格 :3
⑥独自性 :3
⑦その他(調整):±0
⑧総合点 :20/30
コメント:
ファミマらしく風味重視の商品。
3社中野菜は最も少なく2品。
じゃがいもとにんじんのみ。
にんじんの量は3社中最も多い。
若者向けのファミマらしく、
苦手な人の多い玉ねぎをカット。
マネネーズ風味を抑えて
2つの野菜の甘味を引き出す。
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最後に整理しておこう。
コンビニ「ポテトサラダ」比較、
「まっちゃん勝手ランキング」
の結果は以下の通り。
1位:ローソン 22点
①4つの野菜をうまく配合。
②マヨネーズが全体と
うまく調和。
③薄味ながらも、
クセになるうま味。
2位:ファミマ 20点
①じゃがいもとにんじんに
絞り込み
②素材の甘味とマヨネーズ
の相性の良さ
③コクのある甘味
3位:セブン 18点
①3品を配合したポテサラ
②北海道産のジャガイモの
本来の風味
③マヨネーズの風味
ひとつの参考にしてほしい。
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じゃがいも。
その糖質量ゆえに
代表されるポテトフライや、
ポテトチップスのために、
「罪」部分が強調される。
ポテトサラダはサラダであっても
他の野菜サラダと区別される。
マヨネーズ使用のせいだろうか?
本来はもっと健康面で
「功」部分が取り上げられても
いいような気がする。
(今日のひとこと)
ポテトサラダより糖質量の多い
おかずはいくらでもあるが、
野菜に属する宿命ゆえに
なぜか糖質の巣窟のように
言われてしまう。
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(注釈)
※1 じゃがいもについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャガイモ
※2 済陽高穂先生について
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%88%E9%99%BD%E9%AB%98%E7%A9%82
※3 カリウムとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0
※4 ビタミンCとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3C
※5 コラーゲンとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%B3
※6 抗酸化作用(物質)とは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%97%E9%85%B8%E5%8C%96%E7%89%A9%E8%B3%AA
※7 クロロゲン酸とは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/クロロゲン酸
※8 牧田善二先生について
http://www.ageclinic.com/doctor/
※9 トランス脂肪酸とは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%84%82%E8%82%AA%E9%85%B8
※10 藤田紘一郎先生について
https://ja.wikipedia.org/wiki/藤田紘一郎
※11 ショートニングとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0
※12 オメガ3系脂肪酸とは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%A9-3%E8%84%82%E8%82%AA%E9%85%B8
※13 大西睦子先生について
https://president.jp/list/author/%E5%A4%A7%E8%A5%BF%20%E7%9D%A6%E5%AD%90
※14 津川友介先生について
https://hgpi.org/about/member/tsugawa.html
※15 ケンコーマヨネーズ(株)について
※16 キューピー(株)について
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(参考図書)
・済陽高穂著
「40歳からは食べ方を変えなさい!」
(三笠書房)
・藤田紘一郎著
「体がよみがえる『長寿食』」
(三笠書房)
・津川友介著
「世界一シンプルで科学的に証明された
究極の食事」(東洋経済新聞社)
・大西睦子監修
「医者が食べない危険な食品」
(枻出版社)
・牧田善二監修
「糖質オフたったこれだけ!」
(宝島社)
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