イイネ!食「ベジタブルファースト」Chapter ５-⑩
今回、第５章１０編のテーマは、
『イイね!食「ベジタブルファースト」』。
今回は、野菜たっぷりの健康的なみそ汁、
（以下、「野菜みそ汁」と省略する）
コチラをテーマにしたい。
中でも即席カップ野菜みそ汁を取り上げたい。
熱いお湯を注ぐと待ち時間なしで、
野菜たっぷりの味噌汁ができあがる。
コノ手軽さは何とも言えない。
なぜ野菜みそ汁をテーマにするのか？
少し長くなるのをご容赦いただいて、
健康面から考えてみたい。
さて、みなさんは
本ブログのタイトルでもある、
「ベジタブルファースト」。
コノことばをご存じだろうか？
実は食事のはじめに野菜を食べると、
ダイエット効果があることから、
コノことばは生まれ、推奨されている。
そうは言っても、
１日の野菜摂取量の目標は「３５０グラム」。
コレだけの量の野菜を、
毎日しっかり食事に取り入れるのは、
案外難しいことである。
とするならば、
どうするのがよいのだろうか？
本ブログで何度も登場いただいている、
管理栄養士の菊池真由子(※１）先生は、
「市販の野菜ジュースを食前に飲むこと」
をススメられている。
「カゴメ株式会社（※２）の調査によれば、
野菜ジュースを食事の３０分前に飲むと、
食事の初めに野菜を食べたのと同じように、
食事の満腹感が長持ちする」というのだ。
（詳細は※３を参照のこと）
もちろん野菜ジュースは、
「野菜汁１００パーセントのものを選ぶ」
コレがコツらしい。
ただ、菊池先生は注意も忘れない。
野菜ジュースを飲むだけで
「野菜をとっていることにはなりません。
あくまで、普段の野菜不足を助ける
アシスタント」なのだと言われている。
確かに、菊池先生の言われる通り、
100％野菜ジュースは、
アシスタントとしてふさわしいかもしれない。
ただ正直に言うのであれば、
個人的に野菜ジュースは好きになれない。
学生時代一人暮らしの野菜不足を補うため、
朝食時には、
無理やり、
無塩の100%野菜ジュースを飲んでいた。
上の実験をレポートした会社の商品だった。
全くおいしくはなかった。
その時の反動なのか、見るのも嫌いになった。
そこで、野菜のアシスタントということで、
食事でベジタブルファーストを実現するため、
みそ汁に注目した。
日本人である。
みそ汁が嫌いということはない。
みそ汁にできる限り野菜を入れて食べる。
どの野菜を入れるか、
みその種類と濃さによって、
大きく風味を変えられるので、
何より飽きない、のが良い。
確かに野菜の栄養成分を生かすためには、
生で食べるのが一番良いのは間違いない。
しかし、
１日３５０ｇの生野菜で摂取するのは、
やってみればわかるが、
相当大変である。
というより、
個人的には数日でギブアップだった。
今回の野菜みそ汁も、
ベジタブルファーストの実施と、
野菜不足の補充のための
アシスタント的位置づけている。
野菜みそ汁も時間がなくて
作ることができないとき、
コンビニで即席野菜みそ汁を購入する。
即席で手軽に済ませられるのは、
本当に助かる。
味も香りも、本格的なみそ汁と
大きく変わらないのだ。
さて、味比べには入るまえに
野菜みそ汁の栄養成分を確認しておきたい。
糖質量やカロリーはどれくらいなのか？
実を言えば、
どの野菜をみそ汁に入れるかによって、
大きく変わる。
では、糖質量の低い野菜みそ汁から、
順番に並べてみた。
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①白菜と油揚げのみそ汁（白菜30g）
糖質 ：3.1g
エネルギー：51kcal
たんぱく質：3.4g
塩分 ：1.6g
②大根と油揚げのみそ汁（大根30g）
糖質 ：3.3g
エネルギー：52kcal
たんぱく質：3.2g
塩分 ：1.6g
③なすとみょうがのみそ汁（なす40g）
糖質 ：3.7g
エネルギー：36kcal
たんぱく質：2.5g
塩分 ：1.6g
④玉ねぎとわかめのみそ汁（玉ねぎ20g）
糖質 ：3.9g
エネルギー：35kcal
たんぱく質：2.4g
塩分 ：1.8g
⑤キャベツのみそ汁（キャベツ30g）
糖質 ：4.1g
エネルギー：37kcal
たんぱく質：2.4g
塩分 ：1.6g
⑥じゃがいもと玉ねぎのみそ汁
（じゃがいも50g）
糖質 ：12.0g
エネルギー：71kcal
たんぱく質：3.0g
塩分 ：1.6g
⑦かぼちゃのみそ汁（かぼちゃ50g）
糖質 ：12.4g
エネルギー：79kcal
たんぱく質：3.1g
塩分 ：1.6g
参考：
「糖質量ハンドバック」
（牧田善二監修 新星出版社）
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糖質量が10gを超えているみそ汁もある。
コレは、
じゃがいもとかぼちゃの糖質量が原因だ。
この2つの野菜は、
糖質制限やダイエットでも、
摂りすぎを注意される珍しい野菜である。
ただ全体的にみれば、
野菜みそ汁は、低糖質で健康的である。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
では、「野菜みそ汁」味比べに移りたい。
合わせて、
「まっちゃん勝手ランキング」もお届けする。
今回も大手コンビニ３社の即席野菜みそ汁を、
チェックする。
なお、大手３社中で唯一、
ローソンは野菜みそ汁を２種類販売。
健康志向ローソンらしいラインナップだ。
コノ点に敬意を払って、
今回はローソンからスタートして、
以下の順番で見てゆきたい。
①ローソン
③ファミリーマート
（以下「ファミマ」と略）
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
１．ローソン
理由は分からないが、
野菜みそ汁については、
健康志向を反映して２種類を販売している。
即席しじみ汁は自社販売していなかったのと対照的。
大手コンビ二の中で、
みそ汁についても、
野菜みそ汁についても
ローソンは独自のスタンスを貫く。
今回は２つともご紹介。
① 野菜のうま味が決め手
１食分の
野菜が摂れる
おみそ汁
①共同開発：マルコメ㈱（※４）
②内容量： ４０ｇ
③野菜種類 ：１１種類
・たまねぎ ・人参
・じゃがいも ・大根
・ごぼう ・きゃべつ
・揚げなす ・小松菜
・かぼちゃ ・ねぎ
・ほうれん草
④特徴： １食当たり１００kcal
⑤成分表示：１食あたり（40ｇ）
・エネルギー： １００kcal
・たんぱく質： ４．０g
・脂質： ２．５g
・炭水化物： １４．５g
（100g： ３６．３g）
糖質： －g（記載なし）
食物繊維： －g（同上）
・食塩相当量： ２．３g
⑦値段：１３８円（税込）☆
☆３４５円（100g換算）
評価：
①野菜 ：５
②みそ（汁） ：４
③調和 ：４
④健康 ：４
⑤価格 ：４
⑥独自性 ：４
⑦その他（調整）：±０
⑧総合点 ：２５／３０
コメント：
何と言っても、
11種類の野菜を含めた点が凄い。
また、みそ自体も、
11種の野菜の風味を包み込み、
絶妙のマッチング。
野菜みそ汁としての風味は抜群。
さすがに、
みそ専門の「マルコメ」を、
共同開発会社にしただけはある。
まさに、
健康志向のローソンならでは。
じゃがいもとかぼちゃをいれて、
糖質量は他社に比べて高め。
ただ、食物繊維量を考えると、
10g強でまずは許容範囲内。
価格は他社と変わらず、
コストパフォーマンスは高い。
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②６種の野菜が入った
ごろごろ
野菜の
おみそ汁
①共同開発：旭松食品㈱（※５）
②内容量： ８１．７ｇ
③野菜種類： ６種類
・じゃがいも ・大根
・にんじん ・ごぼう
・キャベツ ・ねぎ
④特徴： １食あたり６１kcal
⑤成分表示：１食あたり（81.7ｇ）
・エネルギー：６１Kcal
・たんぱく質： ３．３g
・脂質： ０．８g
・炭水化物： １１．０g
（100g： １３．６g）
糖質： ９．２g
食物繊維： １．８g
・食塩相当量： ２．１g
⑦値段：１３８円（税込）☆
☆１６９円（100g換算）
評価：
①野菜 ：３
②みそ（汁） ：３
③調和 ：３
④健康 ：３
⑤価格 ：５
⑥独自性 ：４
⑦その他（調整）：±０
⑧総合点 ：２１／３０
コメント：
写真からもわかる通り、
他の野菜みそ汁と一線を画す。
野菜は６種類と多くないが、
ごろっと感を出すために
じゃがいも・にんじんなどは
別の袋で添える。
風味はみそ汁でも、
芋煮のような独特の風味が
プラスした感じ。
いまひとつ
全体にみそ汁としての、
風味の統一感がない点は残念。
内容量の割りにコストが安く、
パフォーマンスは高い。
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２．セブン・イレブン
永谷園と組んで自社ブランドで展開。
野菜みそ汁についても、
他の即席みそ汁と同様に、
ファミマと共同開発会社が同じである。
両社のガチンコ合戦は続く。
野菜たっぷり
７種の
野菜
①共同開発：㈱永谷園（※６）
②内容量： ２４．５ｇ
③野菜種類 ：７種類
・きゃべつ ・長ねぎ
・小松菜 ・いんげん
・さやえんどう・人参
・青ねぎ
④特徴： セブン＆iプレミアム
⑤成分表示：１食あたり（24.5ｇ）
・エネルギー： ４７Kcal
・たんぱく質： ３．２g
・脂質： ３．２g
・炭水化物： ７．３g
（100g： ２９．８g）
糖質： ５．６g
食物繊維： １．７g
・食塩相当量： ２．２g
⑦値段：１２８円（税込）☆
☆５２２円（100g換算）
評価：
①野菜 ：３
②みそ（汁） ：３
③調和 ：３
④健康 ：４
⑤価格 ：３
⑥独自性 ：３
⑦その他（調整）：±０
⑧総合点 ：１９／３０
コメント：
セブンとしては珍しく健康志向。
見た目でファミマにない、
にんじんの赤みが目に鮮やか。
野菜は７種類で、
セブンは独自に、
にんじんと青ねぎを新たに追加。
全体に、風味は薄味で上品。
言い方を変えると
みそが野菜の風味に負けている。
価格はファミマより10円安く、
コストパフォーマンスは高い。
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３．ファミリーマート
セブン同様、
永谷園と組んで自社ブランドを展開。
野菜みそ汁でも、他のみそ汁同様に、
完全にセブンを意識して、
同じ共同開発会社ながら、
オリジナリティを追求している。
たっぷり野菜
７種の野菜の旨味
①共同開発：㈱永谷園（※６）
②内容量： ２７ｇ
③野菜種類 ：７種類
・きゃべつ ・長ねぎ
・揚げなす ・小松菜
・青ねぎ ・ごぼう
・いんげん
④特徴： １食あたり２７kcal
⑤成分表示：１食あたり（27ｇ）
・エネルギー： ５７Kcal
・たんぱく質： ３．０g
・脂質： １．９g
・炭水化物： ６．９g
（100g： ２５．６g）
糖質： －g（記載なし）
食物繊維： －g（同上）
・食塩相当量： ２．２g
⑦値段：１３８円（税込）☆
☆５１１円（100g換算）
評価：
①野菜 ：４
②みそ（汁） ：４
③調和 ：４
④健康 ：４
⑤価格 ：４
⑥独自性 ：３
⑦その他（調整）：±０
⑧総合点 ：２３／３０
コメント：
ファミマとして珍しく、
健康と風味と両方を追求した。
野菜はセブン同様７種類で、
ファミマは独自に、
揚げなすとごぼうを新たに追加。
みそと野菜との相性よく、
全体にほどよい濃厚な味わい。
健康面もセブンに勝っており、
価格が１０円高いのも、
十分に納得できる風味。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
最後に、整理しておきたい。
即席カップ「野菜汁」味比べ、
「まっちゃん勝手ランキング」
最終結果は以下の通りだ。
１位：ローソン
（×マルコメ） ２５点
（評価ポイント）
①野菜11種類の濃厚な味
②味噌と野菜との相性の
何ともいえない絶妙感
２位：ファミマ
（×永谷園） ２３点
（評価ポイント）
①７種の野菜風味の、
バランスの良さ
②味噌と野菜の相性の良さ
３位：ローソン
（×旭松） ２１点
（評価ポイント）
①芋煮を思わせる別添え
野菜の独特の風味
②８０gを超える容量に比べて、
リーズナブルな価格
４位：セブン
（×永谷園） １９点
（評価ポイント）
①健康志向の野菜の豊富さ
②味噌の上品な薄味
一つの参考にしてほしい。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
各社の野菜みそ汁について、
写真を比べても一目瞭然。
味は、４つとも全く異なる。
コノ違いは何だというくらいだ。
セブンとファミマは、
共同開発会社も同じ永谷園。
違うのは、
７種類の野菜のうち２つだけ。
ちなみに言うと、
セブンは、
さやえんどう、とにんじん。
ファミマは、
揚げなす、とごぼう。
この違いで見た目もそうだが、
味も別の商品かと思うくらい
違いが出る。
今回個人的には、
ファミマへ軍配を上げた。
好みも問題もあると思う。
ただ、
ファミマがセブンより、
１０円高く販売しているのは、
それだけ風味に自信がある、
からとも言える。
セブンは風味の点で、
値段を上げられなかった
のだろう。
今回１１種類の野菜を
入れたローソン×マルコメ
の味噌汁を一押しした。
じゃがいもとかぼちゃを
入れたことで、
糖質量は高くなった。
しかし、
これだけの野菜を入れて
統一された味は見事である。
健康志向ローソンの、
面目躍如である。
【今日のひとこと】
野菜汁は、
どの野菜を入れるかで、
全く味が変化する。
当たり前の事実が重い。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
（注釈）
※１ 菊池真由子先生について
※２ カゴメ㈱について
※３ カゴメ㈱実験 野菜ジュースと血糖値の関係について
https://www.kagome.co.jp/library/company/news/2018/img/2018051101.pdf
※４ マルコメ㈱について
※５ 旭松食品㈱について
※６ ㈱永谷園について
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