運動療法の代表格、水泳(プールトレーニング)Chapter 2-③
筋トレと並んで運動療法の代表格。
水泳、即ちプールトレーニングである。
「水泳など学生時代以来やっていない」
そういう方も多いであろう。
現在泳げる、泳げないは関係ない。
最初は、プールでの「歩行訓練」で問題ない。
当然といえば当然ある。
陸上よりも、水中で歩く方が体に優しい。。
傷めた場所がどこであれ、浮力で重力は軽減される。
リハビリ初期の運動療法として水中歩行は推奨される。
老若男女誰でも手軽に取り組める。
左膝手術して、リハビリの初期に「水中歩行」を実践。
横をスイスイ泳ぐ人を横目で見ながら、プールを歩いて
何度も行ったり来たりする。
確かに、ずっと続けていると退屈してくる。
その場合は、大また歩き、ジャンプ、後ろ歩きなど、
自分でバリエーションを増やして長い時間歩き続ける。
基本的に陸上でできる動きはすべて水中で取り組める。
実際にどこのプールでも1コース以上は「歩行用」。
泳いでいる人より、歩いている人のほうが多い位。
そのため比較的取り組みやすい。
リハビリの次のステージが「水泳」となる。
ただし、「バタ足」を使う泳法のみ許可される。
「クロール」「背泳ぎ」が該当する。
とはいえ90%は前者の「クロール」で泳ぐ。
背泳ぎができるのは、中級者以上となる。
私はもちろん「クロール」。
逆に言えば「平泳ぎ」は整形外科的には勧められない。
高校までは平泳ぎのほうが得意だった。
泳法的に平泳ぎの足の使い方は膝に負荷がかかる。
また、腰にも負荷のかかる泳法との整理になっている。
クロールは高校生以来、35年近く泳いでいない。
それでも体は覚えているため、徐々に思い出して泳ぐ。
最初のうちは25メートル泳ぐのが精一杯だった。
25メートル泳ぐ。
休む。
また25メートル泳ぐ、
このサイクルを10セットこなすのが日課だった。
もちろんスピードはゆっくり初級レベルの泳ぎ。
水泳(水中歩行も含め)が良いのは全身運動である点。
水中歩行500M(25M10往復)の運動効果は相当高い。
普通に同じ距離を歩くのと比べ、消費カロリーは高い。
その分やり終えると充実感は大きい。
プールトレーニングの際、水着、帽子、ゴーグル
の3点セットは必須となる(インナー含め4点)。
事前に購入しておく必要があるのはいうまでもない。
スポーツ店では上記3点セット販売するケースが多い。
値段は初級用のもので合計5,000円位。
手軽な価格で購入後、直ぐに始められる。
特に用具はいらない手軽さも良い。
ビート板などはスポーツクラブには常備されている。
なお、歩行からでもゴーグルは購入をお勧めする。
泳げる泳げないに関係なく、水中歩行だけだと飽きる。
そのうち泳ぎたくなるのが人間の本能。
スポーツジムのプールなら現在泳げなくとも問題ない。
初級水泳教室や、プライベートコーチなどが利用可能。
意欲さえあれば、人間なら泳げるようになる。
ちなみに私も35年ぶりに本格的に水泳を再開した。
最初は25メートル泳ぐことから始めて現在3年目。
今は週に2日はプールで500メートルを2~3セット。
もしくは1000メートルを1~2本ゆっくり泳ぐ。
特別に素質があったと思えない。
高校のとき、特にクロールはとても不得意だった。
水泳大会ではいつも最下位かブービーだった。
「50の手習い」は十分可能なスポーツである。
運動不足の方が始めるのなら水泳だと思う。
流行の「マラソン」に比べてもリスクは圧倒的に少ない。
エアロビ、ダイエット効果も高い。
整形外科医のほとんどがお勧めのスポーツとして、
「水泳をやってください」と言われるくらい。
とはいえ全身運動。
泳ぎ終えると全身に心地よい疲労感と達成感が襲う。
いろんな意味でもっと普及してよいスポーツだと思う。