食「健康食材 野菜のパワー」 Chapter 3-⑨
今回、第3章9編のテーマは、
『食「健康食材 野菜のパワー」』である。
前編ビタミンCのテーマで、含有量の豊富な食材として
赤・黄ピーマン等の野菜について触れた(※1)。
今回のその流れを受けて、野菜のパワーを紹介したい。
※1 ビタミンCの詳細は以下をどうぞ。
第1に、ピーマンについてである。
ご存知の通り、ピーマンは青・黄・赤の3種類がある。
ビタミンCの含有量については以下の通りとなる。
①赤ピーマン:170mg
②黄ピーマン:150mg
③青ピーマン: 76mg
こう見るとビタミンCでは赤ピーマンの勝利である。
では、ビタミンCの豊富な赤だけ摂取すればよいか?
結論は、偏らずにバランスよく3色摂るのが良い。
では青・黄・赤ともにそれぞれ特徴をまとめてみる。
①赤ピーマン:
最も栄養価に優れる。
も期待できる。
生で食べるのが栄養学的に良い。
②黄ピーマン:
貧血・美肌に働く葉酸やビタミンCが豊富であり、
疲れ目に効くルテインも豊富である。
赤ピーマンになる手前のものになる。
黄ピーマンも生で食べるのが栄養学的に良い。
③青ピーマン:
3種類のうちで最も低カロリーである。
7編で紹介した「カロリー密度(CD)」(※2)
で見ると「0.22」、100calで「454.4g」。
精白米のCDはというと、
「1.68」、100kcalで「59.5g」であるため、
驚くことに、以下で同じカロリーとなる。
青ピーマン中15個=小さなお茶碗半分以下の米
青ピーマンの苦味成分はボリフェノールの一種で、
高血圧抑制や抗うつ作用がある。
※2「カロリー密度(CD)」詳細は以下でどうぞ。
第2に、野菜はどう身体にいいのか、という点である。
食に関する著書が多い稲島司先生によると以下の通り。
1.血圧を下げる効果:
野菜にはカリウムを多く含有する。
カリウムは体内から塩分を排出する働きがある。
高血圧防止には、塩分を多く取り過ぎないことと、
野菜を多く摂ることである。
2.冠動脈疾患や脳卒中を防止する効果:
野菜に含まれる食物繊維は摂取し過ぎても問題ない。
逆に、心臓と血管の病気、感染症、呼吸器の病気に
よる死亡率を下げるデータがある。
「取りすぎて便秘が悪化する」の情報は根拠がない。
3.胃がんの発症リスク防止の効果(特に男性)
実は男性は特に緑黄色野菜(※3)摂取量が女性より
少ないことが分かっているそうだ。
国立がん研究センターの研究結果(※4)によると、
緑黄色野菜を摂る男性の胃がん発症リスクが少ない。
正に健康食品野菜のパワー、ココに極めりの感がある。
※3 緑黄色野菜とは?(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-037.html
※4 国立がん研究センター研究結果
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/257.html
第3に、普段の食事の食べる順番についてである。
「前菜」という言葉通り、実は確固とした理由がある。
結論から言えば、食事の摂り方として、
「①野菜⇒タンパク質⇒糖質」の順がよい
必須栄養素で、摂り過ぎて害のない野菜からが基本。
逆に、糖質から摂取すると急激な血糖値上昇を招く。
予め胃に野菜が入っているとリスクが防止できるのだ。
先に野菜を食べて、摂取量を上げるとダイエット上も
効果が期待できる。
流行の減量完全保証を実施している「ライザップ」。
成功させた友人によれば、実は食事の順番についても、
先ず野菜から摂取するよう徹底指導を受けたと聞いた。
大変理に適っている食事法になる。
CDの観点で、100Calで摂取できる量は以下の通り。
今回は野菜のベスト5をあげたい。
①チンゲンサイ CD:0.09 1111.1g 4株以上
②アルファアルファもやしCD:0.12 833.3g 4袋以上
レタス 同上 太玉2玉分
④きゅうり CD:0.14 714.3g 大きめ約6本
こまつな 同上 3パック分
ズッキーニ 同上 5本+1/4本
はくさい 同上 大サイズ1/4個
セロリ 同上 1束
いずれも、とても一気には食べきれない量である。
健康な身体には、不可欠な野菜。
気を抜くと、糖質やタンパク質に偏りがちになる。
嫌いとばかりで片付けられない(自戒)。
健康的に乗り切るためにも、
野菜パワーを身体の中に取り込もう!!