コンビニ中食「ファミマ編⑦『殻付あさり汁』」Chapter8-㉒
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今回、第8章22編のテーマは、
「コンビニ中食「ファミリーマート編⑦
(以下、「ファミマ」と略)
『殻付あさり汁』」である。
今回は健康食材としてのあさり(※1)、
中でも大手コンビニが扱う、
殻付のあさり汁パックを取り上げたい。
大手3社はあさり汁を取り扱っている。
セブンーイレブンとファミマとは、
独自ブランドで展開している。
一方ローソンは、
メーカー品を取り扱っている。
今回は3社の中で個人的なイチ押し、
ファミマの「うまみのある殻付きあさり」」
を取り上げる。
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あさり
旨みのある殻付あさり
①共同開発:㈱永谷園(※2)
②内容量 :20.1g
③名称 :即席みそ汁
④原材料 :あさり(中国産)
⑤個数 :6個
⑥栄養成分表示:1パック(20.1g)あたり
・エネルギー: 29kcal
・たんぱく質: 3.0g
・脂質: 0.7g
・炭水化物: 2.7g
糖質: -g(記載なし)
食物繊維: -g(同上)
・食塩相当量: 2.6g
⑦値段: 138円(税込)
評価
①本体 :4
②味覚 :4
③健康 :4
④価格 :3
⑤独自性 :3
⑥総合点 :18/25
コメント:
みそは3社中で濃い茶色。
芳醇な中で意外にあっさり味。
糖質量は一番少ない。
あさりは6個と唯一1個多い。
身は小ぶりだが旨みは十分。
コスパは意外に高い。
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前半ではあさりとは何かから始めて、
あさりの健康パワーの源泉を明らかにしたい。
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●あさりとは?
個人的な話だが40~50年くらい前のことだ。
毎年ゴールデンウィークに三家族そろって、
三重県のとある海岸へ潮干狩りに行ったものだ。
もちろん狙いは「あさり」。
当時は1日でバケツ一杯のあさりが、
面白いくらい採れたと記憶している。
河口に近くて塩分濃度の低い砂泥質の海で、
あさりを捕ることができる。
しかし現在は海や河川の汚染による影響で、
捕ることがほとんどできなくなった。
先に稚貝を採集して生育に適切な海底に、
巻き付けて養殖することがほとんどである。
ちなみにあさりの旬は年2回ある。
4~5月と10~11月となる。
なお6~9月のあさりの産卵期は、
「食中毒を起こしやすく、
食べないほうがよい」とされている。
あさりの身はもちろんのことだが、
貝殻には一般にコハク酸(※3)を多く含む。
あさり汁などのみそ汁や、
クラムチャウダー(※4)などのスープの具、
にすると大変旨い。
特にあさりは「動物でんぷん」と呼ばれる、
グリコーゲン(※5)を多く含む。
そのために大変香ばしく甘みさえ感じる。
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●あさりのスゴい栄養成分
まずはあさり(生)の栄養成分は以下の通り。
可食部100g中の成分となる。
エネルギー : 30kcal
カルシウム :130mg
鉄 : 3.8mg
銅 : 0.42mg
ビタミンB2 : 0.16mg
ビタミンB12: 52.4μg
中でも健康上で注目すべき成分は以下の2つである。
①鉄
体内に酸素を運ぶ赤血球(※6)の成分。
人の体内には体重の0.006%、
約3~4gの鉄が含まれる。
うち約60%は赤血球の中にあるたんぱく質、
「ヘモグロビン(※7)に含まれる。
②ビタミンB12
赤血球の生成に関わる「造血ビタミン」。
もともと悪性貧血(鉄の摂取を増やしても
治らない貧血)を治療するための成分として
発見された。
そのほかにあさりには以下の成分を含む。
③タウリン(2アミノエタンスルホン酸)
魚介類に多く含まれる含流アミノ酸(※8)。
交感神経(※9)抑制作用があるうえ、
血中の総コレステロール(※10)値を下げる。
④ビタミンB2(リボフラビン)
糖質、脂質、タンパク質の代謝を促進して、
カラダの成長を助ける水溶性のビタミン。
特にエネルギー消費量の多いスポーツマン、
肉体労働者などには欠かせない成分となる。
⑤亜鉛
細胞の生成や体の発育など、
新陳代謝に欠かせないミネラル。
加工食品は亜鉛を妨げる添加物が多いため、
採り過ぎには注意したい。
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4. あさりの健康上の効果について
あさりは低脂肪低カロリー食材なので、
肥満や生活習慣病に悩む人にとっては、
格好のタンパク源となる。
そのうえでさまざまな栄養素を含む、
保健食品である。
主な健康上の効果は以下のとおり。
1)貧血の予防
あさりには血液の成分となる鉄と、
血液を生成するのを助けるビタミンB12を
含んでいる。
そのため貧血予防には効果を発揮する
2)動脈硬化の予防
あさりに豊富なビタミンB12は、
正常な血液の生成サポートする。
減らす働きがある。
そのため動脈硬化の予防に役立つ。
3)肝臓の機能改善
あさりに含まれる成分のタウリンは、
前述の通りコレステロールを減らして、
肝臓の機能を高め肝臓の解毒作用を強化する。
4)強精作用
あさりには亜鉛も含まれており、
性ホルモンをはじめとするホルモンの合成、
分泌に大きく影響する。
男性の場合には精子の生成に深く関係する。
5)骨粗しょう症の予防
あさりに含まれるカルシウムは丈夫な骨を
つくるのに欠かせない成分となる。
特に高齢者は積極的に摂取する必要がある。
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「あさり」。
生のあさりを選ぶ基準は、
殻の表面にヌメリがあり、
模様はクッキリと鮮やかなもの。
もちろん貝の口は閉じていて、
ずっしり重さのあるものが良い。
大手コンビニのものも、
小ぶりながら適合している。
【今日のひとこと】
あさりの水煮缶は生に比べて、
鉄分は約8倍に増加しており、
汁まで栄養が溶け込んでいる。
貧血気味の方にとって、
とてもおススメである。
ストックできるのが便利。
残念だがコンビニにはまずない。
スーパーで購入するか、
難しい場合は通販で注文可だ。
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(注釈)
※1 あさりについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/アサリ
※2 ㈱永谷園について
※3 コハク酸とは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/コハク酸
※4 クラムチャウダーについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/クラムチャウダー
※5 グリコーゲンとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/グリコーゲン
※6 赤血球について
https://ja.wikipedia.org/wiki/赤血球
※7 ヘモグロビンとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘモグロビン
※8 含流アミノ酸とは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/含硫アミノ酸
※9 交感神経(系)について
https://ja.wikipedia.org/wiki/交感神経系
※10 コレステロールについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/コレステロール
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(参考図書)
・吉田企世子監修
松田早苗 監修
「あたらしい栄養学」
(高橋書店)
・吉岡有紀子監修
「栄養の基本と食事の教科書」
(池田書店)
・中嶋洋子監修
蒲原聖可監修
「最新 栄養成分事典」
(主婦の友社)
・医歯薬出版編
「日本食品成分表」
(医歯薬出版社)
・東京慈恵医科大学付属第三病院 栄養部監修
「長寿食材のの選び方と最高の食べ方」
(宝島社)
・石原結實著
「病気にならない体をつくる食べ物事典」
(PHP研究所)
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