ヤバイ食!「居酒屋の健康的な活用方法」Chapter 6-⑮
今回、第6章15編のテーマは、
「ヤバイ食!『居酒屋の健康的な活用方法』」である。
「居酒屋」ということばから、
非健康的なイメージを持たれる方も多いだろう。
しかし実は意外ではあるが、
「居酒屋」メニューは糖質オフの宝庫である。
賢く選択すれば健康面でメリットが大きい。
ということで今回、
「居酒屋」の健康的な活用方法をお伝えしたい。
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まずはAGE牧田クリニック院長兼医師、
牧田善二先生(※1)によると、
居酒屋メニュー選びのポイントは以下の5つ。
1. 糖質の少ないお酒を選ぶ。
基本的に糖質の少ない蒸留酒をはじめ、
以下はおススメのお酒となる。
・ウイスキー(糖質0g/60ml)
・ブランデー(糖質0g/60ml)
・ウォッカ(糖質0g/60ml)
・ハイボール(糖質0g/60ml)
酎ハイ(糖質0.4g/200ml)
逆に言うのであれば、
以下のモノはできれば避けたい。
×ビール(糖質6.2g/200ml)
×日本酒(糖質8.1g/180ml)
×梅酒(糖質12.4g/60ml)
×甘いカクテル(糖質11.3g/100g)
⒉ 飲む前に食物繊維のある食品。
野菜や海藻・きのこ類など、
食物繊維(※2)が豊富なものから、
最初に食べる。
消化に時間がかかるために、
血糖値(※3)の上昇を緩やかにできる。
3. 肉・魚介・大豆製品を選ぶ。
糖質の少ない焼き鳥・焼き肉・刺身や焼き魚、
冷奴などがおススメ。
揚げ出し豆腐は衣部分に糖質があるものの、
牧田先生は「及第点!」のメニューとされる。
4. シンプルな味付けのものを。
味噌(糖質5.8g/15g)、みりん(7.8g/15g)、砂糖
(14.9g/15g)などが調味料に使われる、
「隠れ糖質」には注意したい。
塩(0g)とオリーブオイル(0g)など、
味付けはシンプルにする。
※括弧内()は糖質量。
④シメの麺類やごはんは避ける。
アルコールは食欲増進作用があるため、
食べたくなってしまう欲求がわき立てられる。
牧田先生も「それでもシメのラーメン、雑炊、
うどんは控えて」と言われる。
シメの麺類・ご飯ものの摂取は、
肥満の原因になるのはもちろん、
脳や心臓など健康にも悪影響をもたらす。
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それでは「居酒屋」の健康的な活用方法を、
以下の通りで詳しく見てゆきたい。
1.お酒について
2.食物繊維の摂取について
3.おつまみメニューついて
4.シメメニューについて
5.コンビニ豆腐味噌汁比べ
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1.お酒について
度を越した飲酒が病気のリスクを高めることは、
確かなことである。
一方で、
昔から「お酒は健康にもよい」といわれる。
コレを証明する研究報告が報告されている。
稲島司先生(※4)によれば以下の通り。
「アルコール消費量と死亡リスクの関係」(国内)
にもある通り、心臓病での死亡率は、
ある程度お酒を飲んでいる人の方が少ない、
ということが示されている。
具体的には適量の飲酒によって、
以下の心血管疾病の予防が可能となる。
①心筋梗塞(※5)
②狭心症(※6)
③脳梗塞(※7)
④2型糖尿病(※8)
なお稲島先生も1日のアルコールの適量としては、
以下の通りといわれる。
①ビール:500ml(1本)
②日本酒:お銚子1本
③ワイン:グラス2杯
逆に過度な飲酒には当然注意される。
「ある(上記)量をこえるとしまうと、
急激にリスクが高まるので注意が必要」である。
何と厚生労働省研究班の2013年調査において、
アルコール依存症患者は109万人と推定される。
それ以上に驚くのが予備軍でもある多量飲酒者は、
980万人もいると推計されているのだ。
飲酒日に60g以上飲んでいる人の数となる。
また「適度なお酒が良いといっても、
全く飲めない方には当てはま」らないという。
十分に気を付けたい。
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2.食物繊維の摂取について
よく言われるが「空きっ腹にお酒」というのは、
やはり良くない。
空腹時にアルコールを飲むと、
ほかに吸収するものがないため、
胃からアルコールを吸収する速度が早くなる。
前出の稲島先生も「血中アルコール濃度が上がり、
二日酔いの原因」になるという。
予防のためには飲む前に食物繊維の多い野菜類、
を食べるのがおススメである。
「アルコールの吸収速度を穏やかにし、
満腹感によって飲む量を抑えられる」。
具体的に食物繊維の多いメニューとして、
以下におススメのベルト5をご紹介したい。
※以下、括弧内は食物繊維量
①五目豆(7.4g)
②野菜の煮しめ(7.3g)
③モロヘイヤのお浸し(4.4g)
④切り昆布の煮物(4.3g)
⑤切り干し大根の煮物(4.3g)
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4.おつまみについて
管理栄養士の菊池真由子先生(※9)によれば、
お酒と相性バツグンで健康的なおつまみは、
以下の2つとなる。
⑴脂肪の量が少ないもの
⑵食べ過ぎることがないもの
言い換えるならば以下の通りとなる。
⑴生で食べるもの
⑵ゆでて食べるもの
具体的に見てみると、
⑴については以下のものが該当する。
①刺し身
②冷や奴
③野菜
④練り物(かまぼこやさつま揚げ)
⑤チーズ
⑥生野菜サラダ(大根やレタスを含む)
⑦海藻サラダ
⑧タコときゅうりの酢の物
⑵については以下のものが該当する。
①枝豆
②しゃぶしゃぶ
③温野菜のサラダ
④味付き卵
逆に言えば脂肪が多く、
量を食べ過ぎてしまうメニューは避けたい。
×フライドポテト(237kcal)、
×ピザ(256kcal)、
×鶏のから揚げ(313kcal)
以上3つは太るおつまみの代表。
そのためメニュー選びには気を付けたい。
菊池先生も言われているが、
「お酒の席はストレスをためず、
自由に楽しむべき」だろう。
何とか食べ合わせを工夫して、
上手にお酒を楽しみたいものである。
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4.シメについて
最初に素朴な疑問として、
なぜ体に良くないことがわかっていても
シメに「ラーメン」を食べたくなるのか?
お酒を飲むと軽い脱水症状を起こし、
さらに利尿作用によって失った塩分を、
身体が欲するようになる。
またアルコールによって空腹感が増し、
当然ながら理性も下がった状態になる。
ラーメンは味も濃厚でお腹も満足して、
水分・塩分も補給できるため、
ついつい手を伸ばしてしまうというのだ。
ただ冒頭でお伝えした通り、
健康面でメリットがないうえに、
デメリットは大きい。
そこで健康的なシメメニューとして
前出の牧田先生のおススメが「味噌汁」。
同じく前出の菊池真由子先生も、
シメは「味噌汁の出番」といわれる。
「手軽に、水分と塩分を補給することができ」、
「しかも、味噌汁は水分が多いので、(中略)
ムダな食欲を消す効果があ」るという。
特に「豆腐とほうれん草の味噌汁」がおススメ。
豆腐に含まれる「大豆サポニン」(※10)は、
老化を促す「過酸化物質」(※11)を排除する。
ほうれん草に含まれる「ベータ(β)カロチン」
(※12)には肌を若くする効果もある。
ほうれん草をはじめ青菜・豆腐以外にも、
海藻類、キノコ類など低糖質具材はおススメ。
逆にじゃがいもや根菜類などは糖質が高いため、
できるのであれば避けたいところである。
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5.コンビニ味噌汁比較
シメとしてもおススメの味噌汁について、
コンビ二大手3社の「豆腐とわかめの味噌汁」、
(以下、豆腐わかめ汁と略)
コチラの比較をお届けしたい。
残念ながら「豆腐とほうれん草の味噌汁」は、
販売していなかった。
代わりに低糖質の豆腐わかめ汁に変えて、
実施してみた。
今回は、
・ファミリーマート(以下「ファミマ」と略)
・ローソン
の順にチェックしてゆきたい。
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つるっとなめらか
豆腐とわかめ
・共同開発会社:マルコメ(株)(※13)
・内容量:26g
・具材: 3種(豆腐、わかめ、ねぎ)
・栄養成分(1食26g当たり)
エネルギー:51kcal
たんぱく質: 3.1g
脂質: 1.2g
炭水化物: 7.1g
-糖質: 5.7g
-食物繊維: 1.4g
食塩相当量: 2.2g
・価格: 93円(税込)
・評価
①具材: 4
②味噌: 4
③調和: 4
④健康: 3
⑤独自性:3
⑥コスト:4
⑦総合:22/30
・コメント:
セブンらしく風味重視の商品。
他社と比べてみると、
具材はわかめが一番多く、
逆に豆腐は一番少ない。
ねぎはほどほどの量が入る。
味噌は2番目の濃さだが、
具材本来の風味を引き立てる。
何と言ってもコスパは抜群。
1社だけ税込みで7円安い。
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とうふとわかめ
大きめのなめらかな絹ごし豆腐
・共同開発会社:マルコメ(株)(※13)
・内容量:26g
・具材:4種
(とうふ、わかめ、ねぎ、油あげ)
・栄養成分(1食26g当たり)
エネルギー:55kcal
たんぱく質: 3.0g
脂質: 1.4g
炭水化物: 7.0g
-糖質: -g
-食物繊維: -g
食塩相当量: 2.3g
・価格: 100円(税込)
・評価:
①具材: 4
②味噌: 3
③調和: 3
④健康: 3
⑤独自性:4
⑥コスト:3
⑦総合:20/25
・コメント:
ファミマらしく風味重視の商品。
共同開発相手はマルコメで、
セブンと同様。
1社だけ具材に油揚げを入れる。
セブンとの価格差を埋める為か。
他社に比べてネギが少なく、
豆腐とわかめは真ん中。
味噌は一番濃くて、
味も一番濃厚である。
そのぶん素材の風味は目立たず。
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・ローソン
宗田節と荒節の風味がきいた
豆腐のおみそ汁
・共同開発会社:旭松食品(株)(※14)
・内容量:24.5g
・具材:3種
(豆腐、わかめ、ねぎ)
・栄養成分(1食24.5g当たり)
エネルギー:37kcal
たんぱく質: 3.3g
脂質: 1.3g
炭水化物: 3.8g
-糖質: 2.2g
-食物繊維: 1.5g
食塩相当量: 2.2g
・価格: 100円(税込)
・評価:
①具材: 3
②味噌: 4
③調和: 4
④健康: 4
⑤独自性:3
⑥コスト:3
⑦総合:21/30
・コメント:
ローソンらしい健康志向。
糖質量は他2社の半分以下。
他社と比べて、
具材は豆腐とねぎが一番多く、
逆にわかめは一番少ない。
味噌はさすがにあっさり味。
その分豆腐やネギ本来の味を
生かしている。
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それでは、整理しておこう。
コンビニ「豆腐わかめ汁」
「まっちゃん勝手ランキング」
結果は、以下の通り。
1位:セブン 22点
①具材と味噌とのほどよい相性
②コストパフォーマンスの良さ
2位:ローソン 21点
①他社の半分に糖質を抑えた健康志向
②豆腐とねぎの素材の味を生かす風味
3位:ファミマ 20点
①油揚げを加えた4種の具材
②濃い目の味噌で濃厚な味
ひとつの参考にしてほしい。
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(今日のひとこと)
お酒が飲めなくても、
健康活用でき、かつおいしい
メニューを再発見できるかも。
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(注釈)
※1 牧田善二先生について
http://www.ageclinic.com/doctor/
※2 食物繊維とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/食物繊維
※3 血糖値とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/血糖値
※4 稲島司先生について
https://ja.wikipedia.org/wiki/稲島司
※5 心筋梗塞とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/心筋梗塞
※6 狭心症とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/狭心症
※7 脳梗塞とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/脳梗塞
※8 2型糖尿病とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/2型糖尿病
※9 菊池真由子先生について
※10 大豆サポニンとは?
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/saponin.html
※11 抗酸化物質について
https://ja.wikipedia.org/wiki/抗酸化物質
※12 ベータ(β)カロテンとは何か?
https://ja.wikipedia.org/wiki/Β-カロテン
※13 マルコメ(株)について
※14 旭松食品(株)について
https://www.asahimatsu.co.jp/index.html
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(参考図書)
・牧田善二著
「糖質オフ たったこれだけ!」
(宝島社)
・稲島司監修
「最強の食事術
お得技ベストセレクション」
(晋遊社)
・菊池真由子著
「食べれば食べるほど若くなる法」
(三笠書房)
・菊池真由子著
「食べても食べても太らない法」
(三笠書房)
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